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小川 徹; 赤堀 光雄; R.G.Haire*; 小林 紀昭
Journal of Nuclear Materials, 247, p.215 - 221, 1997/00
被引用回数:11 パーセンタイル:65.46(Materials Science, Multidisciplinary)超ウラン元素(TRU)を含む燃料の製造、再処理、照射挙動予測のために、熱化学的解析は不可欠な手段となってきている。TRU含有合金、窒化物に関する熱力学的モデル化の現状とその応用例を紹介する。また、併せて、アクチノイド合金化挙動解明のための最近の実験的研究の成果を報告する。
小川 徹; 白数 淑郎; 湊 和生; 芹澤 弘幸
Journal of Nuclear Materials, 247, p.151 - 157, 1997/00
被引用回数:15 パーセンタイル:74.12(Materials Science, Multidisciplinary)炭素熱還元法によるUN合成過程を熱力学的に解析し、その結果に基づいて、(Pu、Am)N、AmNの合成法について議論する。解析に当っては、酸窒化物、炭窒化物の二種の固溶体相のモデル化を行った。炭窒化物は、また、微量の酸素を溶解する。このため、Pu-N-O系の再評価を実施した。炭素熱還元過程では、固溶体相の成分間の反応を追跡し、それに伴う気相平衡組成の変化を知ることが必要になる。そのための解析手順を詳説する。
赤堀 光雄; R.G.Haire*; J.K.Gibson*; 岡本 芳浩; 小川 徹
Journal of Nuclear Materials, 247, p.240 - 243, 1997/00
被引用回数:2 パーセンタイル:23.04(Materials Science, Multidisciplinary)Np-Ni合金をアーク溶解法によって作成し、X線回折によって調べた。過去に報告のあるNpNiの他、NpNi,NpNiの2つの金属間化合物の存在を確認した。NpNiはP6/mmm、NpNiはP6/mmm空間群に属する。六方晶であった。これらのことから、Np-Ni系はUNi系よりも、むしろPu-Ni系に良く似ていると言える。
岡本 芳浩; 林 博和; 小川 徹
Journal of Nuclear Materials, 247, p.86 - 89, 1997/00
被引用回数:12 パーセンタイル:67.93(Materials Science, Multidisciplinary)アクチニド塩化物融体の輸送係数や熱力学物性データの整備は、高温化学を利用した核燃料サイクルにおいて重要であるが、放射性物質の取り扱いや塩の吸湿性などの問題から物性データベースの拡充は困難である。我々はこうした未知の物性を予測する手段として分子動力学法の適用を考え、希土類塩化物融体を対象として予測技術の確立を進めており、今回新たに熱力学物性についての計算を試みた。計算では、いくつかの希土類塩化物を対象とし、完全イオン性モデルと部分的に共有結合の存在を仮定した複数のモデルを用いた。従来求めていた融体構造や粘性率などの動的性質に加えて熱力学物性を得るために、系を定温定圧に保つシミュレーションを実施した。十分な統計量からモル体積、エンタルピー、熱容量などを算出し、実験報告と比較した。
山下 利之; 白数 訓子; 辻 利秀*; 加藤 徹也*
Journal of Nuclear Materials, 247, p.90 - 93, 1997/00
被引用回数:51 パーセンタイル:94.73(Materials Science, Multidisciplinary)燃料の高燃焼度化やMOX燃料の使用に伴い、長半減期のマイナーアクチノイド(MA=Np,Am,Cm)が燃料中に蓄積される。NpはこれらMAのうち、約60%を占めるが、Np-U-O系の基礎的性質はほとんど知られていない。著者らは先にNp-U-O三元系相平衡図を明らかにした。その知見をもとに、広い組成範囲にわたり均質な相を形成する(Np,U)O固溶体の熱膨張を、高温X線回折法により測定した。温度範囲は室温から1000C、試料の酸化を防止するため8%H/He雰囲気中で実験を行った。各試料ともに再現性の良い値が得られた。試料の格子定数はNp量の増加に伴いほぼ直線的に減少することから、NpOはUOとほぼ理想的な固溶体を形成すると考えられる。固溶体の熱膨張及び熱膨張係数を組成と温度に関して述べる。
中島 邦久; 荒井 康夫; 鈴木 康文
Journal of Nuclear Materials, 247, p.33 - 36, 1997/00
被引用回数:12 パーセンタイル:67.93(Materials Science, Multidisciplinary)アクチノイド-窒化物はTRU消滅炉用燃料の候補の1つに挙げられているが、燃料設計に必要な情報は乏しく、それらの特性理解が望まれている。ここでは、クヌンセンセルと四重極型質量分析計とを組み合わせた実験によってネプツニウム窒化物NpNの蒸発挙動を初めて測定した。その結果、Np分圧の温度依存性は金属Np上のNp分圧の挙動に近いことが解った。したがって、NpNの蒸発挙動ではU金属が析出するUNの場合と同様、金属Npの析出が示唆された。また、今回得られたNp分圧と文献から得られる窒素分圧の外挿値およびNp(g)の生成自由エネルギーから計算されたNpNの生成自由エネルギーは、過去に報告されているUNとPuNの生成自由エネルギーに対してほぼ中間的な値を示すことが解った。